【 タイム食句】 06・06〜06・10

6・10
あとになり気付く蓼酢のありしこと :中原道夫
〜〜奴ののんどに串つきさして

6・9
星にふれてきたさびしさにストローでつめたい水を無心にすする : 東直子
〜〜哲学の疎水をぬけて橋わたる

6・8
五十音の国に生まれて生きて鮎 : 宮崎斗士
〜〜アイナメが先締めわらびもち

6・7
冷蔵庫にほのかに明き鶏卵の、だまされて来し一生のごとし : 岡井隆
〜〜無精卵だがほんとのこといおうか

6・6
置手紙トマト重しに使われて : 江渡華子
〜〜青いまんまでまだすくわれる