季の折々、室礼を変えていますが、
お出迎えの入り口だけは、10年この景。

松原賢さんは、すでに海外のオペラ劇場の舞台や
街のモニュメント、パブリック・アートで
活躍されていましたが、この後2010年に
席主・林屋晴三の茶席との運命的な出遭いがあり、
2017年までの8年間35席の室礼の記録が
上梓されました。

現代の茶道具はどうあるべきか。
現代作家の作品に絞っての数寄の茶。

二畳の床の間 『環・一滴』
黒四方の水盤には天井から雫が落ちる仕掛け。
静寂にひびきわたる音、水面の波紋。

先鋭的な茶碗作家たちとの劇的空間の連続。
一冊の茶会記録に閉じ込めておかないで、
この出版を機会に、美術館のような場で
現代アートの荘厳をしらしめてもらいたい。