初春文楽

『壷坂観音霊験記』
わかりやすく、お里沢市、なんてよけわからん。
現代にピントハズレのこれが拾い物。
清治の太棹が炸裂。
呂勢太夫、風邪?声が出ない。こらあかん、からの
後半の立ち直り、からのラストはボヘミアンラプソディ
超えのカタルシス。
どの芸能も what より how 。実感。

『伽羅先代萩』
出ましたぁ、政岡!
歌舞伎なら玉三郎の独り舞台。
ところが文楽だと、
出るわ出るわ、女たちのえげつなさ。
たまりません。
織太夫、最初の竹の間の段、ひとつ置いて
政岡忠義の段にも。
咲太夫病気の代演で、連投熱闘甲子園状態。
見事、政岡、八汐、沖の井、栄御前、小巻を
語り分け。