1・31
葱くわゐ牛蒡蓮根蕪むかご這へるみどりご冬のななくさ : 塚本邦雄
〜不變律
1・30
牡蠣すするわが塩味はこれくらゐ : 正木ゆう子
1・29
道なりと手話で伝えているひとのソフトクリームを持っているひと : 大嶋航
1・28
牡蠣舟に居て大阪に来てゐたり : 池内たけし
1・27
ゆっくりとひとを裏切る 芽キャベツのポトフで遅い昼をすませて : 魚村晋太郎
1・26
安々と海鼠の如き子を産めり : 夏目漱石
1・31
葱くわゐ牛蒡蓮根蕪むかご這へるみどりご冬のななくさ : 塚本邦雄
〜不變律
1・30
牡蠣すするわが塩味はこれくらゐ : 正木ゆう子
1・29
道なりと手話で伝えているひとのソフトクリームを持っているひと : 大嶋航
1・28
牡蠣舟に居て大阪に来てゐたり : 池内たけし
1・27
ゆっくりとひとを裏切る 芽キャベツのポトフで遅い昼をすませて : 魚村晋太郎
1・26
安々と海鼠の如き子を産めり : 夏目漱石
京の聚楽庵句会。
今年も虎ちゃんが
旬の素材を料(はか)る。
我々は呑んで食ってちょこっとだけ俳句ひねって。
猪肉、鴨のつくね、あんぽ柿、海鼠、
そうそう寒卵の味噌漬け。
慈姑が登場すると、物知り棟梁が宣う。
「 銀杏と慈姑は浮気封じと言われてますな 」
0125
水仙や古鏡の如く花をかかぐ : 松本たかし
01/24
ふる雪は声なき鎖わたくしを遠のくひとの髪にもからむ : 大森静佳
0123
性愛はうっすら鳥の匂いせり : 石部明
0122
君が行く道の長手を繰り畳ね焼き滅ぼさむ天の火もがも : 弟上娘子
0121
結局は天竺さびし股火鉢 : 山田耕司
1・25
お肴は何よけむとは催馬楽の戯れうたわれはチェダでレッドで : 馬場あき子
1・24
先代は何をしてきた蓮根掘る : 三好飛白
1・23
わが生の真中つらぬくこの御世の喉に刺さつたままの小骨が : 林和清
1・22
天皇も守れる朝の味噌加減 : 大井恒行
1・21
歯みがき粉で心臓までみがくあした来る太陽いくつも胸にしまって : 瀬戸夏子
0120
鼠等を毒殺せむとけふ一夜心楽しみわれは寝にけり : 斎藤茂吉
0119
寒月下あにいもうとのやうに寝て : 大木あまり
0118
メスのもとひらかれてゆく過去がありわが胎児らは闇に蹴り合ふ : 中城ふみ子
0117
高熱の鶴青空に漂へり : 日野草城
0116
どうもどうもしばらくしばらくとくり返すうちに死んでしまいぬ : 高瀬一誌
1・20
ハム無しの朝食を白い梟と : 金原まさ子
1・19
歯のなかに舌あることのたのしさの 女を噛みて夜のほどろまで : 岡井隆
1・18
白葱のひかりの棒をいま刻む : 黒田杏子
1・17
なんのために ものを食ふらん そらは熱病 馬はほふられわれは熱病 : 宮沢賢治
1・16
歯を磨くときどき冬の空覗き : 山田露結
0115
賀状うづたかしかのひとよりは来ず : 桂信子
〜〜柿衛文庫・桂信子賞10周年記念展
0114
あまりにも美くしきこと見せにける、夜の劇場をさみしみて出づ。 : 窪田空穂
0113
マスクして無頼の虫を封じ込む : 大道寺将司
0112
まだここに産まれる前の毛を生やし君は私の眼の前にいる : 百々橘
0111
冬空はすこしへりたるナフタリン : 阿部青鞋
1・15
ささやかなえぐみをとれば食べられる草にちなんだ異称をもらう : 山階基
1・14
屋根瓦波打つよ牡蠣うまからん : 永田耕衣
1・13
なにに寄す乾杯か知らねむきあひてコップふれる音こごえ澄みゐき : 松平盟子
1・12
人間の海鼠となりて冬籠る : 寺田寅彦
1・11
口内炎大きくなっては増えている繰り返すこれは訓練ではない : 穂村弘
蝶ネクタイの塚本邦雄。
愛用されていたので、そう珍しくも無いんですが。
JR 塚本の会
第5回は『緑色研究』
<半音階的ワーグナー論>の一章へのオマージュとして、
オペラをバックに流しながら。
@ 世沙弥
・資料:『短歌』1961年10月号
(太田一廣氏所有)
0110
トイレットペーパーをいつも取り替えるめぐり合わせはわれに多かり : 浜田慶敬
0109
冬眠の隣り若山富三郎 : 曽根主水
0108
ともだちはみんな雑巾ぼくだけが父の肌着で窓を拭いてる : 岡野大嗣
0107
人類の一人ひとりに塔立てる : 和田悟郎
0106
何者か我に命じぬ割り切れぬ数を無限に割りつづけよと : 中島敦
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