料理人、志村剛生

腹をさばくと胃袋から桜えびがボロリ。
さすが駿河湾のアジは贅沢なものを喰ってやがる。
その鰺の分厚い身を天ぷらで、むらさきを一滴。

海老の頭の横はなんだ?
なんと、海老の味噌だけを揚げてある。

スタートは山葵振る舞いから。
全ての動きに無駄がない、
派手なパフォーマンスの微塵もない。
伝統には絶えざる革新がなければおもろおない。
芸能、工芸のみならず、
料理のジャンル、天ぷらではさらに官能的だ。

料理人、志村剛生。
今年の <辻静雄食文化賞>を受賞。
同時受賞は藤原辰史。