01/31 とある夜の葱はひそかに傷つきぬ : 木村和也 01/30 歯ブラシをとめれば雨の音 生きていることにたびたび惚れなおす : 雪舟えま 01/29 さびしくて大きいつららをなめて見る : 室生犀星 01/28
カテゴリー: 短歌・俳句周辺
【遊行一句 −2021】2021/01/21~01/25
01/25 淀川は裸の河だ あきらめが手のなかの水晶を蝕む : 大森静佳 01/24 夜咄や優しき友がネトウヨに : 高田亀歩 01/23 もう嘘はいはじと思ひき それは今朝 今また一つ嘘をい
【 タイム食句 ー2021 】2021/01/21~01/25
01/25 おほつぶの寒卵おく襤褸の上 : 飯田蛇笏 01/24 東京五輪に沸きたつ秋を缶チューハイほどの重さの胎児で、俺は : 魚村晋太郎 01/23 鯖缶のバカのあたりが壁ですよ : 榊陽子  
【遊行一句 −2021】2021/01/16~01/20
01/20 雪の夜の扉ひらけばいきなりジャズ : 今井聖 01/19 両耳がここについててよかつたとマスクをつけるたびにおもへり : 小池光 01/18 春寒し赤鉛筆は六角形 : 星野立子 〜
【 タイム食句 ー2021 】2021/01/16~01/20
01/20 清潔な野菜置場よ隠し事ない人生は寂しすぎない? : 杉崎恒夫 01/19 蓮掘りが手もておのれの脚を抜く : 西東三鬼 01/18 植物だけを食べる友ゐて不眠をいふ植物はたくさん夢を見るから :
【遊行一句 −2021】2021/01/11~01/15
01/15 本棚に『狂気について』読みかけのまま二冊ある この人と住む : 石川美南 01/14 雪晴れて杉一つ一つ立ちにけり : 川端康成 01/13 礼をして顔を上げたる棋士二人いづれ勝ち
【 タイム食句 ー2021 】2021/01/11~01/15
01/15 鮟鱇の五分十分十五分 : 樋口由紀子 01/14 鯛の目玉も喰い終りたればちょっぴりづもりのぐい呑み酒も終りとするか : 加藤克巳 01/13 歯を抜いて恐いものなし冬景色 : 冨
【遭遇一句 −2021】2021/01/06~01/10
01/10 いわば痴情の愛のなつかしさ雪こんこ : 上野ちづこ 01/09 賤やしづ賤の小田巻繰り返し昔を今になすよしもがな : 静御前 〜古今集・伊勢物語・吾妻鏡 01/08 真直な小便穴や
【 タイム食句 ー2021 】2021/01/06~01/10
01/10 ゴミ箱よりイチゴ香料の香は立ちて夜の空間の輪郭は濃し : 生沼義朗 01/09 白菜は甘くあしたは恐ろしく : 櫂未知子 01/08 マオよマオよひどく寒くてシュウマイのグリンピー
【遭遇一句 −2021】2021/01/01~01/05
01/05 Harassとは猟犬をけしかける声 その鹿がつかれはてて死ぬまで : 川野芽生 01/04 着ぶくれてマストロヤンニふうにハグ : 今井聖 01/03 我といふ人の心はただひとりわ