03/10 徳兵衛へお初の首がかしぐとき勘十郎のまぶたは翳る : 江戸雪 03/09 春風の重い扉だ : 住宅顕信 03/08 咽頭をぐいと拭った綿棒に百万人の死の炎見ゆ : 犬養楓 &nbs
カテゴリー: 短歌・俳句周辺
【 タイム食句 ー2021 】2021/03/06~03/10
03/10 腸の先ず古びゆく揚雲雀 : 永田耕衣 03/09 そら豆のしやくれた顎は、あ、さうだ、宇野重吉の頬笑みし顔 : 柳宣宏 03/08 蝶々のもの食ふ音の静かさよ : 高浜虚子 03/
【遊行一句 −2021】2021/03/01~03/05
03/05 うららかに美容脱毛サロンかな : 龍翔 03/04 椅子の背にタオルを一枚かけますとあなたの椅子になるわけですね : 相原かろ 03/03 チューリップにも定形を外すもの : 後藤
【 タイム食句 ー2021 】2021/03/01~03/05
03/05 この世にてかへす能はざる友情か鮨食めば鮨のたましひ寒み : 水原紫苑 03/04 最低なことをした日のオムライス : 柳本々々 03/03 断食を続け五年の瞑想ののちにダイオウグソクムシ死す :
【遊行一句 −2021】2021/02/26~02/28
02/28 しみじみとうま酒に酔ふここちして歌舞伎の国の夜がたりを聴く : 吉井勇 02/27 二ン月はそのまま水の絵となりぬ : 生駒大祐 02/26 梅の木々天に向かひて総毛立つ鳥肌のやう
【 タイム食句 ー2021 】2021/02/26~02/28
02/28 生きる途中土筆摘んでいる途中 : 鳥居真理子 02/27 順繰りに人が嫌われてゆく職場あ、そのお弁当おいしそうだね : 田宮智美 02/26 楤の芽や夫の垂涎見ない振り : 若森京
【遊行一句 −2021】2021/02/21~02/25
02/25 初蝶来今年も音を立てずに来 : 池田澄子 02/24 天皇は死んでゆきたりさいごまで贔屓の力士をあかすことなく : 穂村弘 02/23 東風吹かば宙に浮きたる猫の足 : 津田このみ
【 タイム食句 ー2021 】2021/02/21~02/25
02/25 浅寒くかたちかすけき白魚に魚の香のあることを寂しむ : 佐藤佐太郎 02/24 春昼の壺盗人の酔うてゐる : 田中裕明 02/23 ふつふつと牛タンシチューを煮る夕べ脳裏に視ゆイル
【遊行一句 −2021】2021/02/16~02/20
02/20 流されし臍くり思へば悔しいが口外出来ずに仮説で老いる : 嶋田啓三 02/19 春兆す美男と美女のチンドン屋 : 山本敦子 02/18 安らかにお眠り下さい きんさんとぎんさんにメ
【 タイム食句 ー2021 】2021/02/16~02/20
02/20 桜餅食む配偶者無しに◯(マル) : 吉川真実 02/19 釜の飯半生食った仲なれば共犯ゆえにどこへ行こうか : 小嵐九八郎 02/18 春寒や日闌(た)けて美女の嗽(くちすす)ぐ