06/15 十薬の今日詠はねば悔のこす : 斎藤空華 06/14 海の画を見終へてひとは振り向きぬその海よりいま来たりしやうに : 川野芽生 06/13 生き疲れただ寝る犬や夏の月 : 飯田蛇
カテゴリー: 短歌・俳句周辺
【 タイム食句 ー2021 】2021/06/11~06/15
06/15 紙コップに注いでもいいか泡の量が見えないけれどほんとにいいか : 染野太朗 06/14 一角に拍手の湧きてビヤホール : 河合翠胡 〜食句塾6月例会 06/13 缶詰はこわい 煮付
【遊行一句 −2021】2021/06/06~06/10
06/10 金魚の屍(し) 彩色のまま支那服の母狂ひたまふ日のまぼろしに : 山尾悠子 06/09 点描画その一点より蚊の発ちぬ : 金子敦 06/08 言霊の八十の衢に夕占問ふ 占正に告る妹
【 タイム食句 ー2021 】2021/06/06~06/10
06/10 すつと手がのびて穴子の首つかむ: 大谷弘至 06/09 海からの強強(こはじ)ひとして潮水を流民(ノマド)は飲んだ 否(いや)といふ程 : 石井辰彦 06/08 食ひ物の名は限りな
【遊行一句 −2021】2021/06/01~06/05
06/05 自転車に昔の住所柿若葉 : 小川軽舟 06/04 戀人の逢ふがみじかき夜となりぬ茴香の花たちばなの花 : 與謝野晶子 06/03 噂では蛍になりし人のこと : 森敏子 〜「飛花落花」兄・高倉健の
【 タイム食句 ー2021 】2021/06/01~06/05
06/05 棚の奥の豆の缶詰あのひとの好みを捨てる賞味期限切れ : 知花くらら 06/04 妻留守の完熟トマト真二つに : 山中正己 06/03 助けてと神を呼ぶため腹痛は時々起きる燃えかすの
【遊行一句 −2021】2021/05/26~05/31
05/31 抱きつきたる死ぎはの遘合をおもへばむらむらとなりて吾はぶちのめすべし : 斎藤茂吉 〜『石泉』 05/30 足場からFMラジオ梅雨晴れ間 : 藤田俊 05/29 若松の芽だちの緑長
【 タイム食句 ー2021 】2021/05/26~05/31
05/31 さくらんぼ踏めば潰れて夏来る : 遠藤梧逸 05/30 戦争よやあねいやあね水槽に金魚の餌をこぼせば匂う : 野口あや子 05/29 新茶の香真昼の眠気転じたり : 一茶 05/28 納豆のお
【遊行一句 −2021】2021/05/21~05/25
05/25 契りあれば 難波の里にやどりきて波の入日を拝みけるかな : 藤原家隆 〜古今著聞集 05/24 はつなつのひとさしゆびをもちゐんか : 三橋敏雄 05/23 世界は美しいと便器がし
【 タイム食句 ー2021 】2021/05/21~05/25
05/25 青胡瓜噛みて中也の闇夜かな : 寺澤始 05/24 抜歯後の頬の痺れはカムチャッカ半島に棲む妖精の声 : 小林幹也 05/23 若竹や音を殺せし箸遣ひ : 河内静魚