食句塾 季刊誌62号

食句塾 季刊誌62号 ワイワイガヤガヤ時間

・恥ずかしいものを花野に置き忘れ  : 飛白
・豆ご飯父の茶碗で食べる母     : 咲也
・生身魂僕の定食だけこない     : 主水
・ゆきずりに冷やしトマトにされました:    大象

『法界坊』平成中村座2008

唐十郎の赤テントに刺激され、
小屋掛け歌舞伎を実現させた平成中村座。
いまさらながら勘三郎の駆け抜けた時間の
あまりの短さを想う。
扇町公園で『夏祭浪花鑑』を観たのは、2002年だから
もう16年も経っている。

『法界坊』串田和美演出
2008年、浅草寺境内
アーカイブとして、シネマ歌舞伎は貴重。

乾美佳、瀧弘子

大阪港の駅を降りて、
海遊館へぞろぞろと移動する群れとは離れて
逆の過疎の方向に向かうと
海岸通りギャラリー『 CASO 』がある。

〜〜 ART SHOWER NOW
瀧弘子の己の肉体を支持体とした美しくも図太い
インスタレーションをみた衝撃から
もう何年が経過したんだろう。

乾美佳の今回の展示、
なかなか喰らいついてきます。

【 タイム食句】 10・16〜10・20

10・20
蕎麦よりも湯葉の香のまづ秋の雨 : 久保田万太郎
〜〜しっぽくあればそれと熱燗

10・19
上顎に桃の天然水触れて立ち現れる不可触の桃 : 吉岡太朗
〜〜透明のコーラでうがい吐き出し用

10・18
梨に楊枝UFOに居て正座のまま : 長嶋有
〜〜ドレスコードは蛸のグニャグニャ

10・17
鶸のごと青年が銜へし茱萸を舌にて奪ふさらに奪はむ : 黒瀬珂瀾
〜〜惜しみなく血も体液も溶解す

10・16
そして木が榠樝を容(かたちづく)るころ : 藤田哲史
〜〜さかな屋ボラの正面の貌

木下晋さん、嵐のごとく現れて

いつもいつも早朝であろうと、
台風21号のように現れて
台風24号のごとく去っていく、
木下晋さん。

新たに高校・美術と中学・道徳の教科書に、
さらに今年の小林秀雄賞『 超越と実存 』装幀に、
世沙弥コレクションの鉛筆画『合掌』が
選ばれました。うれしいですね。

いつもながらのハイテンション。
人類の実存と社会正義の軸はゆるがず、
口から血まみれの匕首を吐き出す如き、
過激でとどまるところを知らぬ毒舌。
凄く神聖で、慈愛に溢れ、自他に厳しく、ストイック。
それが終始眉毛を下げて、にこやかだから、困っちゃう。
聴衆が大象一人ってなんて贅沢。

〜〜 大象と歩く大阪アート散歩

〜〜 大象と歩く大阪アート散歩

「ンケリコ」スタート。
Mr.Hiro さんのインテリアリフォーム術と
アート界の裏事情を聴きながら、ランチ。
中津、十三のギャラリーを巡って、世沙弥。
せっかくなので急遽<石磨き>

水島太郎 「アイノマント」

水島太郎 「アイノマント」

靭公園で彫刻展。
毎年なんとなくやってるようで、
たまたま通りすがりは何回かある。

野外アートといっても、
六甲ミーツ・アートやびわこビエンナーレとはちがって
ここは本町、ビジネス街の公園。

NY株世界同時株安しか頭に無いネクタイ男、
薔薇園のひとつひとつに鼻を近づけるカップル、
台風に根こそぎひっくりかえったままの百年大樹。

ネクタイ男は記号インスタレーションですよ。
美しい「花」がある、「花」の美しさという様なものはない。
それは神の仕業、現代アートを笑ってる。

日常の見るもの、存るもの、
みんな見つめなおせば芸術で、
そこにあらためて彫刻で勝負するから
これは戦場である。

『太陽の塔』  関根光才監督

『太陽の塔』  関根光才監督

岡本太郎への単なるオマージュではない。
太陽の塔を巡って、28人の思想家、芸術家が
深い思弁を縦横に語る。
安っぽいイデオロギーからは無縁。
原子力、チベット仏教、粘菌、広汎な哲学へ、
文化をクロスオーバーして
人類の叡智をパズルのごとく編集。
インタビューだけの構成にもかかわらず、
挿入カットの映像が鮮烈。
脚本というか、インタビューを再構成して
一冊の本にまとめて欲しい。

【 タイム食句】 10・11〜10・15

10・15
病みませるうなじに繊きかひな捲きて熱にかわける御口(みくち)を吸はむ : 与謝野晶子
〜〜南極の放置されたる護謨人形

10・14
秋冷や粥にそへたるちりれんげ : 三橋鷹女
〜〜ずぶとりは振りはかなに揺れる

10・13
缶珈琲のタブ引き起こす一瞬にたちこめる湖水地方の夜霧 : 鈴木加成太
〜〜ボスは阿呆なり身を捨つる価値失せり

10・12
茸番の声を発する続けざま : 波多野爽波
〜〜悪人なおもて高く響りあい

10・11
ファミリーレストランにて一人友人と言ふべき本と語らふ時間 : 惟任将彦
〜〜千年の家族(うから)も友も入れ替わり

比叡山、登り降りに蕎麦

比叡山、登り降りに蕎麦を食う。

登る前には、古代そば。
卑弥呼のような女将さんが登場。
おろし生姜と湯葉。
どこが古代やねん、とツッコミの薬味を入れながら。

降りてきたら、当然お酒でしょ。
地酒は近江高島の萩乃露。
でてくるお猪口がにくいねぇ。
秋霖なれば茸の旬。なめこのお蕎麦を所望する。
ああ、南無地獄大菩薩。


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