カテゴリー: セサミ日記

『秀十郎夜話』　：　千谷道雄 ー初代吉右衛門の黒衣ー （昭和33年度読売文学賞）

08/05  しばらくのあわゆきほどのほの赤さ　今朝よわい蚊がのこしていった　：　佐藤弓生   08/04  沢蟹の臆病ものに今がある　：　鈴木明   08/03  ああこんなことつてあるか死はこちら

08/05  いつの間にがらりと涼しチョコレート　：　星野立子   08/04  茹で卵だから良かったじゃんと言うたぶん黄身から出血してる　：　ショージサキ   08/03  氷挽く熱狂的な鋸を得て　

08/05  抽斗の國旗しづかにはためける　：　神生彩史   08/04  音楽に救われたことのない耳に小指を突っ込んで掻き回す　：　八重樫拓也   08/03  小夏にもマルク・シャガールにも寄って

07/31  少年の手話で別れる涼夜かな　：　五島高資   07/30  戦死者ばかり革命の死者一人も無し　七月、艾色の墓群　：　塚本邦雄  〜日本人霊歌   07/29  昼寝よりさめて寝ている者を

07/31  枝豆を裸の胸にあてがってほら心臓、縮んだ、わたしの、　：　山崎聡子   07/30  土用鰻のパック累々たり母国　：　高山れおな   07/29  ビール瓶だらけの夜の暗闇でちゃんと暗闇

07/31  明るすぎてぎらぎら暗い地平線の夏の盛りに船もゑがくな　：　斎藤史   07/30  観音に胸のふくらみ閑古鳥　：　上野一孝   07/29  眩輝（グレア）　老人モネの視野を覆ひ水爆のや

07/25  炎天の葬の終れば何もなし　：　松尾隆信 ・・・秋元不死男への追悼句 (07/25)   07/24  椅子の背に金の飾りの花いくつ　暴君うごけば画面に映る　：　前田康子   07/23