09/05 むらさきの葡萄のたねはとほき世のアナクレオンの咽を塞ぎき : 斎藤茂吉 〜寒雲 09/04 江戸の空東京の空秋刀魚買ふ : 摂津幸彦 09/03 濡れタオル一本で胃袋つりあげる技も
カテゴリー: 短歌・俳句周辺
【遊行一句 −2021】2021/08/26~08/31
08/31 清らかな明晰なりし暁に殺害の心理を人屋にて書く : 坂口弘 08/30 タランチュラなめらかに来る夜長かな : 津川絵理子 08/29 童貞に向けられている放送を処女の私はひっそり
【 タイム食句 ー2021 】2021/08/26~08/31
08/31 蕎麦はまだ花でもてなす山路かな : 芭蕉 〜続猿蓑 08/30 仙台味噌溶かす箸先にまとわりつく和布のような性欲があり : 駒田晶子 08/29 葡萄甘ししづかに友の死をいかる :
【遊行一句 −2021】2021/08/21~08/25
08/25 肉体で稼ぐ鳶さん左官さん大工さんぢかリモートでなく : 南輝子 08/24 旧姓に戻す通帳涼新た : 南沙月 08/23 恋ひ死なむわが世の果てに似たるかなかひなく迷ふ夕暮の雲 :
【 タイム食句 ー2021 】2021/08/21~08/25
08/25 落花生の薄皮はらと民法へ : 齋藤朝比古 08/24 温室胡瓜ゆるやかに時を歪ませてその代償に失ふまるみ : 小林幹也 08/23 月光や惚れた男の喉仏 : 三代寿美代  
【遊行一句 −2021】08/16~08/20
08/20 別るるや夢一筋の天の川 : 夏目漱石 08/19 M・Mと名づけられたる看護機が女優の如く尿とりて去る : 大塚寅彦 08/18 天の川からーんと鳴りし乳房かな : 渋川京子 08
【 タイム食句 ー2021 】2021/08/16~08/20
08/20 かへりみちひとりラーメン食ふことをたのしみとして君とわかれき : 大松達知 08/19 食卓にあり食べられぬ烏瓜 : 山口誓子 08/18 焼き鳥のテイクアウトを受け取りて店の奥
【遊行一句 −2021】2021/08/11~08/15
08/15 尋ねばや仄かに三輪の市に出て命に代ふる験ありやと : 藤原隆信 〜六百番歌合 08/14 百歳のお人形なの敗戦日 : 曽根主水 08/13 あたま洗つて乾かすあひだに抱いたりした
【 タイム食句 ー2021 】2021/08/11~08/15
08/15 玉葱はいま深海に近づけり : 飯島晴子 08/14 食卓塩ふっているのはひたすら時間をふっているにあらずや : 高瀬一誌 08/13 麵麭屋まで二百歩 銀河へは七歩 : 折笠美秋
【遊行一句 −2021】2021/08/06~08/10
08/10 流星や分数にある水平線 : 金子敦 08/09 ほのぼのとあかしの浦の朝霧に島隠れゆく舟をしぞ思ふ : 伝 柿本人麻呂 08/08 残暑とは皮のあまりし印度象 : 雪我狂流 &nb