06/30 白蟻の卵の中にあたらしきニヒル胚胎する雨季なれど : 塚本邦雄 〜水葬物語 06/29 死は易く生は蠅にぞ悩みける : 森鴎外 06/28 お客さんほたるを落としましたよと素面の人
カテゴリー: 短歌・俳句周辺
【 タイム食句 ー2021 】2021/06/26~06/30
06/30 客の席までを酸の香鮓を待つ : 河合翠胡 06/29 抜きしことなけれど烏賊のわたを抜くやうに眠りに落ちてゆきたり : 田村元 06/28 手を抜いて知る夏料理うまきこと : 筑紫
両吟歌仙百巻完了記念
両吟歌仙百巻完了記念。 怪斗氏が大象に歌仙を持ちかけたのが 2012年。それから9年。 お互いが林住期から遊行期に。 飛鳥時代の田中敦子のこと、 チュニックの鴨居羊子のことなど 怪斗氏のむかし話を聞かせてもらって、 大い
【遊行一句 −2021】2021/06/21~06/25
06/25 玉の如き後ろ姿は瑠璃の蝿 : 岸本尚樹 06/24 あんたかて殺されたことあるやろと鵺は言ふ鵺は人肌をして : 林和清 06/23 夏至の雨は泣いている男の子の匂ひ : 北大路翼
【 タイム食句 ー2021 】2021/06/21~06/25
06/25 珈琲の濃きむらさきの一椀を啜りてわれら静こころなし : 吉井勇 06/24 いいだろうそろそろ章魚になったって : 夢乃彩音 06/23 しんだおとこのうわさをすこし いきのこれる
【遊行一句 −2021】2021/06/16~06/20
06/20 燃えるのは火曜と木曜と土曜。火曜に捨てる土曜の残り : 吉田恭大 06/19 時鳥厠半ばに出かねたり : 夏目漱石 06/18 蠶の部屋に放ちし蛍あかねさす晝なりしかば 首すぢあか
【 タイム食句 ー2021 】2021/06/16~06/20
06/20 ここもまた誰かの故郷氷水 : 神野紗希 06/19 好きなもの イチゴ、珈琲 花美人 懐手して宇宙見物 : 寺田寅彦 06/18 苔くさい雨に唇泳ぐ挽肉器 : 赤尾兜子  
【遊行一句 −2021】2021/06/11~06/15
06/15 十薬の今日詠はねば悔のこす : 斎藤空華 06/14 海の画を見終へてひとは振り向きぬその海よりいま来たりしやうに : 川野芽生 06/13 生き疲れただ寝る犬や夏の月 : 飯田蛇
【 タイム食句 ー2021 】2021/06/11~06/15
06/15 紙コップに注いでもいいか泡の量が見えないけれどほんとにいいか : 染野太朗 06/14 一角に拍手の湧きてビヤホール : 河合翠胡 〜食句塾6月例会 06/13 缶詰はこわい 煮付
【遊行一句 −2021】2021/06/06~06/10
06/10 金魚の屍(し) 彩色のまま支那服の母狂ひたまふ日のまぼろしに : 山尾悠子 06/09 点描画その一点より蚊の発ちぬ : 金子敦 06/08 言霊の八十の衢に夕占問ふ 占正に告る妹