06/10 すつと手がのびて穴子の首つかむ: 大谷弘至 06/09 海からの強強(こはじ)ひとして潮水を流民(ノマド)は飲んだ 否(いや)といふ程 : 石井辰彦 06/08 食ひ物の名は限りな
カテゴリー: 短歌・俳句周辺
【遊行一句 −2021】2021/06/01~06/05
06/05 自転車に昔の住所柿若葉 : 小川軽舟 06/04 戀人の逢ふがみじかき夜となりぬ茴香の花たちばなの花 : 與謝野晶子 06/03 噂では蛍になりし人のこと : 森敏子 〜「飛花落花」兄・高倉健の
【 タイム食句 ー2021 】2021/06/01~06/05
06/05 棚の奥の豆の缶詰あのひとの好みを捨てる賞味期限切れ : 知花くらら 06/04 妻留守の完熟トマト真二つに : 山中正己 06/03 助けてと神を呼ぶため腹痛は時々起きる燃えかすの
【遊行一句 −2021】2021/05/26~05/31
05/31 抱きつきたる死ぎはの遘合をおもへばむらむらとなりて吾はぶちのめすべし : 斎藤茂吉 〜『石泉』 05/30 足場からFMラジオ梅雨晴れ間 : 藤田俊 05/29 若松の芽だちの緑長
【 タイム食句 ー2021 】2021/05/26~05/31
05/31 さくらんぼ踏めば潰れて夏来る : 遠藤梧逸 05/30 戦争よやあねいやあね水槽に金魚の餌をこぼせば匂う : 野口あや子 05/29 新茶の香真昼の眠気転じたり : 一茶 05/28 納豆のお
【遊行一句 −2021】2021/05/21~05/25
05/25 契りあれば 難波の里にやどりきて波の入日を拝みけるかな : 藤原家隆 〜古今著聞集 05/24 はつなつのひとさしゆびをもちゐんか : 三橋敏雄 05/23 世界は美しいと便器がし
【 タイム食句 ー2021 】2021/05/21~05/25
05/25 青胡瓜噛みて中也の闇夜かな : 寺澤始 05/24 抜歯後の頬の痺れはカムチャッカ半島に棲む妖精の声 : 小林幹也 05/23 若竹や音を殺せし箸遣ひ : 河内静魚
<びび句会> 四葩がひらきはじめて
四葩がひらきはじめて 坐像の貌もほころぶ、ほころびすぎる。 2ヶ月ぶりの<びび句会> ヒキガエルが米倉涼子を連想する話題になって、 蛙の脚のエロスでもりあがる。
【遊行一句 −2021】2021/05/16~05/20
05/20 黄の青の赤の雨傘誰から死ぬ : 林田紀音夫 05/19 去る人がひとりひとりに置いていくアドレスの無いやさしい手紙 : 山川藍 05/18 鳥籠のなかに鳥とぶ青葉かな : 渡辺白
【 タイム食句 ー2021 】2021/05/16~05/20
05/20 点滴はわが寝ねし間も青き血を薄めてやまずすみれの色に : 堀田季何 05/19 初鰹襲名いさぎよかりけり : 久保田万太郎 05/18 生前は無名であった鶏がからあげクンとして蘇る : 木下龍也