9・10
暴王ネロ柘榴を食ひて死にたりと異説のあらば美しきかな : 葛原妙子
〜〜覚えなき落花狼藉ふたたびに
9・9
秋茄子に云われてみたいろくでなし : 大森案山子
〜〜あらおたんちん隠し通して
9・8
ほおずきの実を噛む少女を夕焼の野より拐えりわが旅芸人 : 新城貞夫
〜〜ことりくる小鳥がくるよ子獲りくる
9・7
手榴弾つめたし葡萄てのひらに : 高島茂
〜〜ひとつひとつを目潰すなかれ
9・6
香るまで生姜をすればゆらゆらと中村歌右衛門の肩かな : 加藤治郎
〜〜禿多し太夫の膝の大鼾