2・10
芹摘みに出かけ三年留守にする : 間村俊一
〜〜鴨煮詰まって骨師の祝詞
2・9
肉体はカップメンとカンヅメと化学記号の直立猿人 : 坪内政夫
〜〜糖尿のドッグフードの有り難や
2・8
雪解川烏賊を喰ふ時目にあふれ : 細見綾子
〜〜先入観で全身うろこ
2・7
レトルトのカレーの揺れる熱湯のどこまでもどこまでも透明 : 鈴木晴香
〜〜越境しぎりぎりせめぎあうエロさ
2・6
南部若布秘色を滾る湯にひらく : 高野ムツオ
〜〜水脈の變あざやかすぎる