5・20
ひとりまた同僚欠けて疲れゆく夫の箸先うすき翅あり : 富田睦子
〜〜目隠しで握りつぶせば匂う蛍
5・19
真白な大きな電気冷蔵庫 : 波多野爽波
〜〜やっかいものを背負う東芝
5・18
足元不如意にて買ひ物もままならずぽちりて言葉のサラダ買ひけり : 塚田哲史
〜〜siri 家族躁鬱なりてゴミ屋敷
5・17
一族の同じ目をしてさくらんぼ : 田辺須野
〜〜マザコン育ち老老介護
5・16
私の弱い部分を見せながらジンジャーエール差し出している : 野口あや子
〜〜救心を飲むにはぐっとアブサンを