7・5
笹の葉を吹き来たる風夏の夜の奴豆腐をなほ白くせり : 高野公彦
〜〜蛍火の両性具有青青し
7・4
乳に蛸載せて行き交ふ女たち : 竹岡一郎
〜〜半化粧なり北斎刺青
7・3
ぼくたちは失敗のあとを生きてゐるポットにティーの葉ををどらせて : 魚村晋太郎
〜〜すり鉢で大葉とライム雨兆す
7・2
湯気たててなんかないのという裸 : 長嶋有
〜〜ガリガリ君に飽きて夏痩せ
7・1
櫻桃にひかる夕べの雨かつて火の海たりし街よ未來も : 塚本邦雄
〜〜種飲めばハートで爆裂ゲリラテロ