7・25
パクチーも魚醤もつひに鼻につき腹立つごとき満腹に在り : 島田修三
〜〜スパイスの最後は汗の一滴を
7・24
冷蔵庫に入らうとする赤ん坊 : 阿部青鞋
〜〜望みどおりに母屋を奪ふ
7・23
次の世はワタリガラスに生まれよう水曜日出すゴミを食べよう : 藤島優実
〜〜独身に裸にされた花嫁も
7・22
卵は留まるか流れるかする氷島だらう : 加藤郁乎
〜〜拒みきれぬメレンゲ崩るる
7・21
砂畑のしき藁のうへにうすみどり西瓜の蔓の延びのすがしさ : 古泉千樫
〜〜隠し梅すいかスープのあとをひく