【 タイム食句】 09・21〜09・25

9・25
秋の夜や紅茶をくぐる銀の匙 : 日野草城
〜〜子宮からみた記憶くきやか

9・24
御徒町トイレの鏡 酔ひふかきわれは似てゐる中尾彬に : 坂井修一
〜〜見も知らぬジジイが我と認証さるる

9・23
カステラが胃に落ちてゆく秋の昼 : 大野林火
〜〜夜の煮魚新生姜添え

9・22
良寛の毛剃り頭に触るるごとまろき漬物石を撫でたり : 高野公彦
〜〜新涼に禿つかみたり信号待ち

9・21
失恋や御飯の奥にいなびかり : 高山れおな
〜〜埋み火ふかく内臓脂肪