11・10
カフカ去れ一茶は来れおでん酒 : 加藤楸邨
〜〜声ちかくなり顔でかくなり
11・9
サリンジャー死にし話題は牡蠣の殻開けて啜らむとする間に終る : 真野少
〜〜チャウダーに白い夭折すぐ沈む
11・8
ブラックコーヒー裸にさっとセーター着て : 神野紗希
〜〜ぐずいってさめたってにがべろ
11・7
群なしてサシバは南へ渡りゆき私はここで蕪の種蒔く : 八木橋佐知子
〜〜デラシネの遊行期さらにウキウ〜キ
11・6
洋梨とタイプライター日が昇る : 高柳克弘
〜〜熟す時間のあわいに香る