【 タイム食句】 11・21〜11・25

11・25
湯むきするトマトの皮がたわたわと怒りのように沈んでゆけり : 川口慈子
〜〜要因は隠し包丁隠密に

11・24
にこごりは両性具有とよ他言すな : 金原まさ子
〜〜ツイッターの塵祓い清めて

11・23
食われいるあいだに遠く逃げゆくは草食獣の当然にして : 吉川宏志
〜〜みなかったことにして目を突き刺せよ

11・22
冬苺ところとときのふたなりに : 小津夜景
〜〜両性具有の蒼いアボカド

11・21
天ぷらをささやくように揚げる音聞きおり安三時半のそば屋に : 俵まち
〜〜熱もりのそばに世阿弥の無念あり