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タイカレーのラムは骨付き銀杏散る : 藤原敏史
〜〜醤油嫌いでニョクマム育ち
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別れたと遠くに聞いてあのひとのニッカの壜を棚に眺めつ : 蔦きうい
〜〜髭面で達磨の笑い麦畑
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食ふことに余念無き蟲露の中 : 岩木躑躅
〜〜背中の丸く隙と見せかけ
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恋人をまじえて水炊きをかこむ呼びようのない暮らしの夜だ : 山階基
〜〜柚子かぼす酢橘はそろた主役待ち
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鳥渡る老人ホームのティータイム : 山尾玉藻
〜〜影絵のごとく消ゆ一人づつ