水島太郎 @泉涌寺

Let it go よりは Let it be
古事記に始まるアニミズム的な在り方は
現代日本人にも馴染みやすい。
南直哉『超越と実存』には、
<ありのまま>が<真理>として
超越理念に変貌して立ち上がる空海の思想をあげている。

そんな想いを巡らせるきっかけとなったのは、
泉涌寺の水島太郎の展示。
風狂の人として叙情するより、もう一段深く
もぐりこんでしまうのは、漆と布の覚醒力。

風土と対峙した人間の聖性は
ゴームリー、ジャコメッティ、マンズー
と底通するものを喚起する。