<見せ消ち>の美学で演じる加古シェフ

短いお休みのあとの再開。
テーブル席が設けられ、カウンターも残して。

さりげない盛り付けと器。
そっけないぐらい。でもあったかい。
ひとくち舌にのせると爽やかな香り、
喉元を過ぎた頃に濃厚な旨味が広がる。
じっくりと調理されたしたたかな腕を
<見せ消ち>の美学で演じる加古シェフの振る舞い。
一瞬で描きあげたドローインが
あとあとまで余韻がのこる味わいに似ている。