「アトリエインカーブ物語」
今中博之・著
2009年出版の「観点変更」が
11年経過してこの7月に文庫化。
大阪の小さな出版社からでた
いささか硬いタイトルと内容の本
としては画期的なこと。
〜私のソーシャルデザインは
「目の前にいるこぼれ落ちそうな人との関係」
の中で展開されている〜
2002年設立、著作がこの組織の前半の記録であれば、
現在はその倍の10年経過。
文庫化の補講とあとがきを読めば、
このインカーブ狙いの姿勢は愚直なまでに一貫している。
<癒し><寄り添う>などのっぺり手垢のついた表現は
微塵もない。クールで潔い。
この炎のランナーにはこの20年、素晴らしい若者たちが
慕い集まり切磋琢磨してきた。
そのスタッフ代表、神谷梢の解説も文庫化の収穫。
前作をすでに読んだ人にも是非。
出版人にも感謝。