『なにわ翁』の土曜日2時頃はゆっくり。
秋蕎麦メニューに<鮎そば>。それならば蕎麦前の
アテに<子持ち鮎の煮浸し>を所望する。
どっしりと重量感。塩焼きとちごおて、香魚の
さわやかさより秋愁のたたずまいである。
じっくりとだしを煮含ませた鮎の子がホロリ。
鮎特有のホロ苦さははんなりと滋味深いものに昇華され、
能勢の酒『秋鹿』との相性もいい。
気がつけば、骨も頭もみんな皿から消えている。
やわらこうなって、自然と口にはこんでしもうた。
魚嫌いやったのに。
こんな旨い蕎麦前は奇跡といってよい。
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◆『なにわ翁』で修行したお蕎麦屋さんは
・まき埜・あたり屋・そば日和