食句塾『S-1グランプリ・2011』。
・輝くも翳るも白し大桜 : 翠胡
・体内の金属目覚める梅雨の入り : 磯菜
2回の選考から残った最終11句。
その中の2句。
伝統を大きく開花させた桜の句に
評価があつまった。
表現されつくした対象になおくいつくというのも
しんどい挑戦。すばらしい。
一方、体内の金属に着目するのは、新しい発見。
表現は過去の遺産をうけつぎながら、つぎつぎに変貌する
現代を反映させなければならない。
あたらしいツールをもたなければ、時代をすくいとれない。
その意味で、金属の句がグランプリに選ばれたことは
喜ばしい。
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
【タイム食句】
ふく汁やおのれ等が夜は朧なる
: 蕪村