松本竣介をみて、松翁で蕎麦

松本竣介『並木道』。
現物をみた。
すると洲之内徹さんの『気まぐれ美術館』の
<松本竣介の風景>が頭にちらついた。
画面の現場をつきとめるエピソードで、
<並木道>のニコライ堂周辺の地図まで書いてあった。

そうそう、神田あたりに蕎麦屋があった。
連想ゲームの落ち着く先は、食い気でした。

松本竣介が立ったであろう道を踏んでから、
猿楽町の『松翁』へ。

店の前に出前の自転車が雑然とおいてある。
こういう蕎麦屋はいい。
奥の卓で、まずは
蕎麦前に穴子の煮凝り。
どっしりと量感もある。
わたしはもちろん上方びいきの江戸前嫌い。
やけど、こういう類の酒のアテは江戸に軍配をあげてしまう。
旬の白和えでついついお酒も三合。
〆に蕎麦をたぐって、ふらふらと
もう一度、闇がくるんでしまった松本竣介の道に
もどってみたくなりました。