11・20
換気孔より金管の音柿熟るる : 星野恒彦
〜〜霧をふるわせマイルスが泣く
11・19
人参がそもそも嫌いだったとは言えぬ空気のなかにいる馬 : 藤島秀憲
〜〜しちゃえばとカミングアウト後悔し
11・18
水鳥の食はざるものをわれは食ふ : 阿部青鞋
〜〜沼もぐるごと闇鍋かこみ
11・17
晩酌にうまざけ美輪の明宏がほほと笑へし涙ぐましも : 黒瀬珂瀾
〜〜また偽装三輪そうめんの帯ほどけ
11・16
柿ふたつしあわせの夜寒かな : 水上勉
〜〜木守り一果だれかふりむけ