12・31
火食鳥の火をくらふさま見たりけり寒ふかきわが藍青の眼に : 塚本邦雄
〜〜涙湖には飲食の罰藻のごとく
12・30
食べて寝ていつか死ぬ象冬青空 : 神野紗希
〜〜酔おて笑おて年またぎせむ
12・29
あま霧し雪ふる見れば飯をくふ囚人のこころわれに湧きたり : 斉藤茂吉
〜〜窓からの空は真四角白か黒
12・28
にはとりのまぶた下よりとぢて冬 : 相子智恵
〜〜年末ふえるチキンレシピが
12・27
こんにゃくの裏と表のあやしさを歳晩の夜誰か見ている : 岡部桂一郎
〜〜あっためてためつすがめつおもむろに
12・26
おでん食う堅い仕事のひとらしい : 火箱ひろ
〜〜きのうの夜はサンタになって