1・5
餅焼くや行方不明の夢ひとつ : 折笠美秋
〜〜富士噴火して鷹の羽焦げる
1・4
さっくりと鰤の血合いに刃を入れて不如意を知らぬ者などおらず : 柴田瞳
〜〜かぶらずしアテに酔おては海底へ
1・3
人類に空爆のある雑煮かな : 関悦史
〜〜滅亡目指す遺伝子祝う
1・2
生活という名の果てしなき小康状態にひとつ割りたり、卵 : 内山晶太
〜〜撹拌をしてもなじまぬキミシロミ
1・1
正月を出して見せうぞ鏡餅 : 去来
〜〜降臨したるものたぐり寄せ