杉本文楽 曽根崎心中

〜この世のなごり 夜もなごり

鶴沢清治の三味線が鼓膜に鋭角に刺さる。

8列20番・・・
前5列をとっぱらってあるので、3列目でみる幸運。
そのせいか、舞台前面にお初がくると人間大に迫り、
わずか3メートル下がると小指大にいじらしく。

道行の場のシンプルな一本台と背景の寫眞。
結界であり、浄土への道行であり、おわりの記憶であり、
心中の情念とのバランスが象徴的。