7・5
高校生カップルの削るロングパフェに隠れ給える誕生釈迦像 : 笹公人
〜〜対面し微笑をかわす喉仏
7・4
香水や不死身のごときバーのママ : 西村麒麟
〜〜悪魔祓いの小豆煮ており
7・3
それはときおり墓場のようで青々と製氷皿の十二のくぼみ : 加藤治郎
〜〜開かずの間胎児とキムコが眠る部屋
7・2
月山の水に泳げや冷奴 : 丸谷才一
〜〜淡きところへ細胞なじむ
7・1
枇杷の汁股間にしたたれるものをわれのみは老いざらむ老いざらむ : 塚本邦雄
〜〜鏡裏這う銀蝿に手の静脈