１０・１５
生きながらささやきながら栗を剥く僕らは最大限にかしこく ： 堂園昌彦
〜〜モンブラン菓子よりペンを想起せよ
１０・１４
いつぽんの秋刀魚ののびてゐる光 ： 鴇田智哉
〜〜悪友の首スパンと刎ねる
１０・１３
月読に途方もなき距離照らされて確かめにいくガスの元栓 ： 渡辺松男
〜〜ゴム管に死後の通い路しなやかに
１０・１２
太古より人淋しくて筑前煮 ： 摂津幸彦
〜〜抜いてれんこん抜いてもごぼう
１０・１１
国の名を定むることなき吾は挽くエル・サルバドルの豆を好みて ： 光森裕樹
〜〜ベトナムの戦争遠く珈琲国