2・25
魚抱きて磯巾着の静かなる : 阪西敦子
〜〜俎にひそむ未必の故意
2・24
悪食の孔雀と競ひたらちねの肉食みてをり覚めて燃ゆるも : 水原紫苑
〜〜万物を溶かす臓器が言葉吐く
2・23
大陸のどこかが病気蕗の薹 : 北大路翼
〜〜黄砂にまじる微粒子漢方
2・22
林檎酒の滓ほどの闇 密会は月の海より風吹てこそ : 黒瀬珂瀾
〜〜デキャンタのむらさきの染み絵解きして
2・21
豚バラの脂の冷えて真面目な白 : 中内亮玄
〜〜黒い腹芸では笑えない