3・20
なめらかにくぼんだ石の箸置きが指にやさしい飲み会だった : 山本まとも
〜〜居場所ない目線がたどるコップライン
3・19
ものの芽とものの芽結ぶひかりかな : 矢野玲奈
〜〜踏んでしまった電気がはしる
3・18
キャベツ色のスカートの人立ち止まり風の匂いの飲み物選ぶ : 竹内享
〜〜三つの黃四つの緑で春告げる
3・17
みつちりと合挽肉や春の海 : 佐藤文香
〜〜睦みあう夜疎みあう昼
3・16
他人の記憶に入りゆくような夕まぐれ路地に醤油の焦げるにおいす : 久々湊盈子
〜〜味噌チーズおんなそれぞれ違うにおい