8・5
桃の汁あふれ肘までしたたれるあらくれて一人桃を食うとき : 内山晶太
〜〜和御魂をふわりとつかむ荒御魂
8・4
こんばんは守宮の喉に喉仏 : 川崎展宏
〜〜美人血をはくそんな時代が
8・3
大とろの味を聞かれてああといいたり小さな声で : 吉野裕之
〜〜勝ち組はでかいそうですケツの穴
8・2
花林糖兀(ごつ)と黒しや日の盛 : 奥坂まや
〜〜ニッカボッカの汗噴く左官
8・1
海も葡萄も真青に濡れて秋が来る老人のやうに坐つてゐるな : 塚本邦雄
〜〜水掻きからめくり変身がはじまる