『余白の祭』の恩田侑布子さんが
静岡の志戸呂焼の窯元であることを
偶然知って、またこの先鋭な俳句論集を
ひらいています。
現代俳句のわかりにくさと向かいあう
たのしさをみせてくれます。
古典、絵画、土器、日本人の蓄積してきた
身の回りの文化から、澄み切っているのに、
ミネラル豊富なおいしい水を汲み出してみせる。
ごくごくと飲み干す太い喉仏をもせつけられては、
こちらも、飲まずにはいられない。
文章の水脈から滴りがやまない。
２０１３年のドゥマゴ文学賞受賞。
この時の選考は、松本健一。