アントワン・ダガタ 展 @ MEM

アントワン・ダガタ
『ANTICORPS 抗体』 この写真家の個人展示を
日本でみることができるとは思ってなかった。

社会的疎外から肉体の連帯へ、
背徳から透明な無道徳性へ、
政治からポルノグラフィへ、
陶酔から麻薬による無気力へ、
言葉から本能へ、
感覚の混乱からヒステリーへ、

写真のなかのものに干渉するには、
証人という特権的な立場を一切放棄しなければならない。
ダガタ自身が麻薬中毒者、娼婦、犯罪者と肉体関係をもち
撮影をつづけている。

人間に貪り食うこと以外の存在理由はない、という覚悟。
自画像に執着する姿勢もフランシス・ベーコンに近い。

アントワン・ダガタ 展
MEM 12月27日まで