1・20
とりかえしのつかないことをしたあとで冷えたヤキトリ串よりはずす : 東直子
〜〜わが部位の軟骨想いカッパ喰う
1・19
暗殺のできさうな距離新年会 : 谷雄介
〜〜眼で愛しあったあとの軽蔑
1・18
歯みがきのチューブ最後の最後まで使うのはいつも我が妻なりき : 久松洋一
〜〜右くちびる60度超えの髭剃り
1・17
冬の夜や金柑を煮る白砂糖 : 草間時彦
〜〜ショコラに添えてパティシエにやり
1・16
あれは星、あれは悪意とおもう夜の発泡酒など選びておりぬ : 野口あや子
〜〜はらわたから泡とぎれなし喉元へ