4・5
マーマレード煮詰めゆく午後服を買う欲なくなりて何か危うし : 松村由利子
〜〜コンビニのヤマザキパンに転向す
4・4
清明の水菜歯ごたへよかりけり : 鈴木真砂女
〜〜しゃきしゃきせんかいおとこの子
4・3
まだうすきくちびるあはせ明けの野にたんぽぽの酒飲めばかなしも : 永井陽子
〜〜ファンタジーに逆エビ固めされ眠る
4・2
雲呑は桜の空から来るのであらう : 攝津幸彦
〜〜あはれ春巻しどけなきまま
4・1
晩白柚(ばんぺいゆう)むく手力のすさまじくたましひといふものがここにある : 塚本邦雄
〜〜ときじくのかぐのこのみにむせるほど