4・15
山葵しずかに摩りおろしつつさびしさや死刑であってあくまで死刑 : 加藤治郎
〜〜ゆるゆるとコアをひきづりだしてやる
4・14
花冷のグラスの脚の細さかな : 真鍋呉夫
〜〜下から上へ指の水掻き
4・13
祝福よすべてであれと病む肺のやうな卵をテーブルに置く : 山田航
〜〜あやかしの呪文となえよワープする
4・12
葉脈に水音立てて春キャベツ : 田村さと子
〜〜こんとろんの風まちゅぴちゅの水
4・11
たとへれば仔山羊のやうな鳴き声でわかめのやうな増えかたでした : 桔梗
〜〜深呼吸にまぎれたなにか肺破裂