5・5
気の付かないほどの悲しみある日にはクロワッサンの空気をたべる : 杉崎恒夫
〜〜怒りもてたこ焼きの蛸置き去りに
5・4
明日もどん底あまりにうまき柏餅 : 阿部完市
〜〜菖蒲まきつけ電流はしる
5・3
生ぬるき水道水を火にかけて中途半端をくつくつ沸かす : 尾崎朗子
〜〜均等な怒りの量と矛の先
5・2
桜餅は葉ごと男子は学ランごと : 関悦史
〜〜異物感ありスパイス珍貴
5・1
街をつらぬきて水道管埋め来し土工一日の果てに塩欲る : 塚本邦雄
〜〜無骨なる指でまさぐる渇く舌