6・30
男色はさはれ薄暮と黄昏のけじめもの憂く枇杷熟るるなり : 塚本邦雄
〜〜花腐し眠るをのこの燻製香
6・29
はっはっと犬走り寄る枇杷の色 : 冬野虹
〜〜向こうから滲みはじめる虹
6・28
ビールグラスの泡消えるまで挨拶を続けてあなたが咳払ひして : 荻原裕幸
〜〜儀式用白紙の名刺気づかれず
6・27
バナナ食ふ女のエゴはゆるすべし : 行方克巳
〜〜LGBT折れ曲がる虹
6・26
フォンダント・ショコラにフォーク刺すのがこわい なんや黒いもん折り重なって : 森井マスミ
〜〜チェリーは眼セロリは骨の出汁の素