5・20 光の箸とどけやガラス皿の枇杷 : 竹中宏 〜〜真昼間ねむるやはらかき神 5・19 うなぎをば食はんと入りて天麩羅を注文したる己あやしむ : 仲地俊夫 〜〜冷やし中華はじめましたがつけ麺
カテゴリー: 短歌・俳句周辺
【 タイム食句】 05・11〜05・15
5・15 一日の吉凶占う巫女となる朝の卵にひび入れるとき : 野坂つづる 〜〜人類やがて無精卵世代 5・14 性欲やそら豆ありて皿に乗る : 蜂須賀薫 〜〜空突き刺してぶっとさ競う 5
【 タイム食句】 05・06〜05・10
5・10 皿の上に苺がふたつ朝のジャズ : 石田郷子 〜〜匙おしつぶすマイルスの泣き 5・9 銀の匙さしいれられて あ、と声をもらした風の緑のスープ : 林和清 〜〜豆剥きの指の先から草書体
【 タイム食句】 05・01〜05・05
5・5 気の付かないほどの悲しみある日にはクロワッサンの空気をたべる : 杉崎恒夫 〜〜怒りもてたこ焼きの蛸置き去りに 5・4 明日もどん底あまりにうまき柏餅 : 阿部完市 〜〜菖蒲まきつけ電流はし
食句塾5月例会
食句塾5月例会 兼題::アスパラガス・組み 席題::若 ・心太突く若干の殺意かな : 主水 ・鞍馬路に牛若憶い実山椒 : 三甫 ・春一番組み体操でみんな亀 : 飛白 ・薔薇を愛し花組芝居の名に疎し: 翠胡 ・G7若葉に触
【 タイム食句】 04・26〜04・30
4・30 あんぱんの葡萄の臍や春惜しむ : 三好達治 〜〜屋上に撒く青罌粟の種 4・29 ゆつくりと人を裏切る 芽キャベツのポトフで遅い昼をすませて : 魚村晋太郎 〜〜ふふ不作
【 タイム食句】 04・21〜04・25
4・25 上京の荷造りをする室の奥足をひろげて蛸を干したり : 島田幸典 〜〜浴室で生蛸を抱く父の歓喜 4・24 佛滅で良いではないか櫻鯛 : 中原道夫 〜〜友引の友ひとりもいない 4・2
【 タイム食句】 04・16〜04・20
4・20 駝鳥来て春の団子をひとつ食う : 辻貨物船 〜〜ひょいひょいときてひょいのレッスン 4・19 揉め事をひとつ収めて昼過ぎのねじれたドーナツを買いに行く : 堂園昌彦 〜〜みずからの尾
【 タイム食句】 04・11〜04・15
4・15 山葵しずかに摩りおろしつつさびしさや死刑であってあくまで死刑 : 加藤治郎 〜〜ゆるゆるとコアをひきづりだしてやる 4・14 花冷のグラスの脚の細さかな : 真鍋呉夫 〜〜下から上へ指
食句塾・季刊誌 vol.52
食句塾・季刊誌 vol.52 合評会 会員順番の巻頭30句が大象 ・あるはずのないものばかり雛の家 ・おぼろなりまだしていない共犯者 ・カリフラワー鸚鵡小町となりにけり ・背開きで生まれた獣濃いスープ ・白鳥の首固し固し