オブジェで破壊と遊びの精神を発揮する作家でも抹茶茶 碗のやんちゃぶりが難しい。キムの茶碗は色遣い、高台 なにもかも滅茶苦茶やけど土と戯れる姿勢に尊厳が滲ん でる。なんでも真剣に遊ばんと人間性がモロにでてくる。  
カテゴリー: セサミ日記
<多古八> : とんぺい焼
南森町ののれん横町。いつも客がいない。お好み、焼き そばどれも技あり上ランク。鉄板担当はでぶっちょやけ どコテ捌きが軽快で暇な時間も研究熱心。こんな隠れた 名店無いと思てたらどうやらどこかの支店らしい。残念。
『ゾウ!』 : スティーヴ・ブルーム 写真集
エレファント達はエレガントに泳ぎもするし化粧もする しセックスもする。当たり前か。「ゾウは人を朗らかに させスピリチュアルにさせ、世界は人間を中心にできて いるのではなく、人間は世界の一部だと教えてくれる」。
市川おもちゃ : 鈴成座
大衆演劇は歌舞伎のかぶきすぎた流れ。せやない、炭鉱 地区の娯楽で発生した新しいもんやと案内人が宣う。一 族郎党でさすらう生活様式はジプシーフラメンコに通底 して濃い輪郭の貌を生む。化粧だけでは化けられん凄み。  
夏目陽介 : 根来漆
漆作家は時間のサイクルが違う。瓶子をお願いして2年 は覚悟。漆の乾燥は水分を蒸発させるのではなく、酵素 の働きによるもの。自然の不思議パワー。山彦と海彦。 どちらも大阪のいらちなあきんどには遙かなるあこがれ。
<饂飩倉> : アルプスの少女ハイジ
京阪沿線は饂飩屋のメッカ。大和田の評判店。戸をあけ た瞬間、ホストクラブの出番待ち?スタッフはバイトや ろうけど4人中3人がいかにも。てんこ盛りうどんのネ ーミングといい価格といい、なかなか突き抜けてまっせ。
堤幸彦 監督: 『自虐の詩』
漫画原作の舞台も通天閣やったかなぁ。シャブ中になっ たヒロインが幻覚に襲われるシーン。一万円札絵柄の鳳 凰がするりと飛び上がった、とその瞬間羽が抜け落ちて ずるむけ裸の鳥がひつこぉ顔をつっつきまわす。圧巻や。  
入江敦彦 著: 『怖いこわい京都、教えます』
猛毒量は一番の書き手。名前も知らず本を手に取った時 からはまりこんだ感覚は塚本邦雄、久世光彦以来。たち まちに京都本を出しつづけているが、毒の薄まる気配の 無いのはさすが。これは民俗学。京都は日本にして魔境。
西日本放送ラジオ・生電話
<さわやかラジオ きょうも一日 きし、快晴!>。高 松のラジオ局から10時に生電話。『ゴマの秘蜜』や塩 飽諸島でのゴマ栽培の話。こちらはつんぼで鼻づまりな もんで、なんやわからんままに勝手にしゃべって終わり。
<ツムラ本店> : 河内鴨ロース
蕎麦屋<てる坊>で食べさしてもろた。あとで『大阪名 物』にも紹介されている鴨屋さんとわかって早速松原ま で買いに行った。朝引きの肝は新鮮で、金ごま油につけ るのが旨い。河内のにおいをふりまく威勢のええ五代目。