11/10 鳥の影、鳥を離れる 分身としてあるならば悪しきひとりに : 魚村晋太郎 11/09 天地ふとさかしまにあり秋を病む : 三橋鷹女 1/08 ピアノ弾く無心に空は澄みわたり十指の記憶
カテゴリー: 短歌・俳句周辺
【タイム食句 -2019】11/06~11/10
11/10 時雨るや蕎麦街道の昼の酒 : 菊池正弘 11/09 釜の飯半生食った仲なれば共犯ゆえにどこに行こうか : 小嵐九八郎 11/08 難しき顔に戻れる焼芋屋 : 中田尚子
【遭遇一句 -2019】10/26~10/31
10/31 ひとしきり泣いた後コンセント差し込み口に四つん這いでむかう : 柳本々々 10/30 紅葉狩傷口だんだん化膿する : 杉本三郎 10/29 ながめわびぬ秋よりほかの宿もがな野にも山
【タイム食句 -2019】10/26~10/31
10/31 皿皿皿皿皿血皿皿皿皿 : 関悦史 10/30 最後かもしれず横浜中華街笑った形の揚げ菓子を買う : 俵万智 10/29 栗鼠(りす)の歯の少女一匹栗齧る : 平畑静塔
【遭遇一句 -2019】10/21~10/25
10/25 魂の流刑と知ればおのずから雄々しき角に落暉を飾り : 前登志夫 10/24 古代より夕暮はあり芒原 : 大牧広 10/23 「いないいないばあ」の語源たづねてゆくりなく折口信夫に逢
【タイム食句 -2019】10/21~10/25
10/25 仏見て失はぬ間に桃喰めり : 細見綾子 10/24 紙袋にはみ出す葱見て奥さんに「今夜はすき焼き?」と聞けた昭和よ : 笹公人 10/23 葡萄の種吐き出して事を決しけり : 高浜
【遭遇一句 -2019】10/16~10/20
10/20 白樺を幽かに霧のゆく音か : 水原秋桜子 10/19 シンプルを煮つめてゆけば森になる余白にみつる秋はなほなほ : 伊藤粋子 10/18 悲しみのかたちに猫を抱く夜長 : 日下野由
【タイム食句 -2019】10/16~10/20
10/20 くっついた餃子と餃子をはがすとき皮が破れるほうの餃子だ : 相原かろ 10/19 両界の上桃二個の腐り合う : 曽根主水 10/18 会津より斗南に行きしさむらひの植ゑし林檎の木を
【遭遇一句 -2019】 10/11~10/15
10/15 葛の花 踏みしだかれて、色あたらし。この山道を行きし人あり。 : 釈迢空 10/14 狼星(シリウス)をうかがふ菊のあるじかな : 宮沢賢治 10/13 ドラッグストアばかり建つ街
【タイム食句 -2019】 10/11~10/15
10/15 色付や豆腐に落て薄紅葉 : 桃青 10/14 探偵が世界に付箋をつけるように紅葉始まりジャムは煮えゆく : 井辻朱美 10/13 新米をもらふ妻無き男より : 金丸和代