7・10 サラダさつと空気を混ぜて朝曇 : 正木ゆう子 〜〜鮨握るコツ秘すれば花よ 7・9 完熟のマンゴーのごとやわらかき男盛りの夜に降りゆく : 野口あや子 〜〜宮崎よりフィリピンの手荒さアイス 7・8 葛餅の蜜の届か
カテゴリー: 短歌・俳句周辺
【 タイム食句】 07・01〜07・05
7・5 白骨と煙になるのを待っている 充血した目で飲食物を選びながら : せきしろ 〜〜百回忌食い意地自慢のうからなり 7・4 遺跡のような命のような冷蔵庫 : 曽根主水 〜〜賞味無限を喰うエイリアン 7・3 人生のメニ
・好きになる順序があって夏は尻 : 主水
食句塾 7月例会 ( 第227回 ) ・好きになる順序があって夏は尻 : 主水 ・この尻のどこからわたし葉月生まれ : 飛白 (兼題が尻なんですよ)
【 タイム食句】 06・26〜06・30
6・30 食い物の名は限りなしつゆの雨 : 石川桂郎 〜〜異国にあればカツ丼の夢 6・29 日雇いの男のために汗をかくペットボトルはきっと動物 : 白辺いづみ 〜〜狼がペットになりさがる溽暑 6・28 食事暑し絶対割れぬ
【 タイム食句】 06・21〜06・25
6・25 痩す痩すも 生けらばあらむを はたやはた 鰻を捕ると 川に流るな : 大友家持 〜〜しらばくれ吐かせてみれば中国か 6・24 七人の小人ゐそうなパセリかな : 笹下蟷螂子 〜〜怖いことにも慣れますように 6・2
【 タイム食句】 06・16〜06・20
6・20 桜桃の茎をしをりに文庫本 : 丸谷才一 〜〜本棚倒れ断捨離決意 6・19 吾がために君が買ふ朝の海老五疋虹のごとくに手の上にあり : 土屋文明 〜〜するすると目を離すすき脱皮する 6・18 夏雲や目薬甘く喉の奥
『俳人風狂列伝』 石川桂郎
『俳人風狂列伝』 石川桂郎 テクスト論は、俳句なら俳句17音だけを享受する。そこに作者 はいらない。ロラン・バルトの提言ですね。短歌を読み解く際に、 作者の年齢、性別、犯罪者であろうとLGBTであろうと、一切関係 ない。
【 タイム食句】 06・11〜06・15
6・15 老いてゆく記憶にまろく明かるみて世界を覆ふ夏蜜柑在る : 紀野恵 〜〜親指をずぶり突き立て地球割る 6・14 食ふ肉と滅びあふ身ぞ空のあを : 三橋敏雄 〜〜骨の周りの部位から腐る 6・13 魚捌き塵出し終へて
【 タイム食句】 06・06〜06・10
6・10 真っ当すぎるぜ鰹のお魚面(さかなづら) : 鈴木明 〜〜散髪屋きて穴子にされた 6・9 舌を刺ししかの毒薬の酸(す)ゆにがき味をこのごろまた思ひいづ : 石牟礼道子 〜〜ドンファンは末期の味に覚醒す 6・8 水