3・31 上京や春は傷みしミルク膜 : あざ蓉子 〜〜ターンするたびかさぶた剥がれ 3・30 御徒町トイレの鏡 酔ひふかきわれは似てゐる中尾彬に : 坂井修一 〜〜上祐が今でし
カテゴリー: 短歌・俳句周辺
【 タイム食句】03・21〜03・25
3・25 春よ春八百屋の電子計算機 : 池田澄子 〜〜自撮りじじいに後光さします 3・24 太陽を貪る魚の声持てる男と出会う春風のカフェ : 黒瀬珂瀾 〜〜猛禽の面相や
【 タイム食句】03・16〜03・20
3・20 なめらかにくぼんだ石の箸置きが指にやさしい飲み会だった : 山本まとも 〜〜居場所ない目線がたどるコップライン 3・19 ものの芽とものの芽結ぶひかりかな : 矢野玲奈 〜〜踏んでし
【 タイム食句】03・11〜03・15
3・15 メロンパン体内すこし朧なり : 奥坂まや 〜〜肺の底まで黄砂がたまり 3・14 気まずくてポケットに手を逃がしたら全裸の飴のはびこる世界 : 谷川電気 〜〜どうしても羞恥の仕打ち
【 タイム食句】03・06〜03・10
3・10 じゃあ、また、いつか、と飲み干す「BOSS微糖」おしっこになり便器で香る : 水野佳美 〜〜カルピスのピスのあたりを我慢我慢 3・9 一昼夜煮て頃合の五寸釘 : 倉阪鬼一郎 〜
【 タイム食句】03・01〜03・05
3・5 朧夜に舌の長さをくらべあふ : 村井康司 〜〜向き合うふたりの鏡地獄 3・4 いいものあげるとくれし月餅の空き箱のなかカイコ蠢く : 江國梓 〜〜満月に脱皮しきれぬ脱皮蟹 3・
・断ち切りし時の岸辺に櫂をいれる : 林子
食句塾 3月例会 兼題 : 貝 ・ 岸 席題 : 遅刻 ・平凡な手相でいただくあさり汁 : 飛白 あさりやはまぐりの模様にある筋。 幅が狭いのは速い潮で育ったもので、 中国産の貝はゆったりとした浜で大きくなっているから
【 タイム食句】 02・26〜02・28
2・28 世もすゑのすゑのすゑなるキオスクに嬰児の甘露煮をならべよ : 塚本邦雄 〜〜JR姥捨て山へラストラン 2・27 草餅に紙箱の底たわむたわむ : 柘植史子 〜〜御座候をほたえてこぼ
【 タイム食句】02・21〜02・25
2・25 魚抱きて磯巾着の静かなる : 阪西敦子 〜〜俎にひそむ未必の故意 2・24 悪食の孔雀と競ひたらちねの肉食みてをり覚めて燃ゆるも : 水原紫苑 〜〜万物を溶かす臓器が言葉吐く
【 タイム食句】 02・16〜02・20
2・20 あんなにもやさしいきみがぶりぶりと魚を捌く背中の凹凸 : 柳本々々 〜〜味音痴クックパッドを削除して 2・19 牡丹雪ぼくもあなたもかりんとう : 坪内稔典 〜〜かたや黒黒かたや太