2・15 あゝ乙な心のくぎり梅錦 : 攝津幸彦 〜〜甲高い声のアジテーション 2・14 ああ唾液飲み損なって咳き込むと気の狂うほどいとしい自分 : 永井祐 〜〜終末は誤嚥と決めて蛸丸呑
カテゴリー: 短歌・俳句周辺
【 タイム食句】 02・06〜02・10
2・10 角砂糖そんな上から落としたら、ぼくの後ろに立たないでママ : 加藤治郎 〜〜タブーやすやすとミルクの膜やぶる 2・9 出口の味知っていそうな草の絮 : 大本義幸 〜〜男根期から逆流は
【 タイム食句】 02・01〜02・05
2・5 白魚の目の裏側の暗さかな : 小野あらた 〜〜ほの明るみぬ喉のせせらぎ 2・4 死者の数簡潔に伝えらるる夜の器ふるふる豆腐ふるわす : 齋藤芳生 〜〜ラマダンの鎮もる刻の擂り
・終電の古ヒーターからアラビア語 : 菜摘
食句塾 兼題 : 煮る ・ 嘘 席題 : 暖房 わいわいとやりあっている。 主水が「レシピ俳句はおもしろくない」 名言だ。段取りの説明は俳句には不要だ。 今回から新人加入。新鮮な血がはいる。 ・啓蟄や殺してしまうの軽々と
【 タイム食句】 01・26〜01・31
1・31 コクトーが屍にしろがねの髪そよぎ裂かれし鮭の肉にふる雪 : 塚本邦雄 〜〜スモークの匂いほのかに春眠は 1・30 蓮根は飛んでみたしと思ひけり : 阿部青鞋 〜〜泥より仰ぐ青のス
【 タイム食句】 01・21〜01・25
1・25 なぜ人はこんなに笑ひたがるのかギャグの黄落つづくスタバに : 荻原裕幸 〜〜ラテの泡ゆれてるだけでもう涙 1・24 鮟鱇のくちびるらしき呑み込みぬ : 平石和美 〜〜わからぬ部位を目
【 タイム食句】01・16〜01・20
1・20 カルピスウォーターとカルピス離されて売られ : 曽根主水 〜〜水を分離し水素分離し 1・19 左手には飲(おん)、右手には食(じき)ありて拍手は顔の筋肉でする : 大松達知 〜〜スタンディングオ
【 タイム食句】 01・11〜01・15
1・15 開かれて卓上にある一冊の本を囲みて夕餉のごとし : 内藤明 〜〜ちゃぶ台をひっくり返す父よ父よ 1・14 メロンパンの瘡蓋はがす港町 : 長岡裕一郎 〜〜かかとの皮に黒い
【 タイム食句】01・06〜01・10
1・10 人参は赤い大根は白い遠い山 : 辻貨物船 〜〜宗教戦争紅白なます 1・9 足たたば北インヂャのヒマラヤのエヴェレストなる雪くはましを : 正岡子規 〜〜喉元に氷柱貫き凛々 1・8
・賀状では壊れたことに触れずおり : 主水
食句塾。 正月が記録的な大雪だったこともあり ・人の世の間尺に合わず雪だるま : 飛白 ・犯人を匿うような雪化粧 : 案山子 おめでとうの年賀状ではあたりさわりのない近況報告で、 それで社会があやうく成り立っていま